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新着記事新着記事 2024.10.02

薄暮時における交通死亡事故防止

 皆さん、こんにちは。福井県警察本部交通企画課の進士です。
 今回は、「薄暮時における交通死亡事故防止」について、お話しします。  

薄暮時(はくぼじ)って何?
 今回のテーマにもある「薄暮時」という言葉ですが、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。「薄暮時」とは、日没(日の入り)の前後1時間のことをいい、例えば、日没が午後5時の場合は、午後4時から午後6時が薄暮時ということになります。

薄暮時の交通死亡事故の現状は?
 令和元年から令和5年までの過去5年間の交通死亡事故件数を月別で見ると多い順で、10月、11月、12月(12月は9月と同数)となっており、10月から12月は1年のうちでも特に注意が必要な時期と言えます。さらに、10月から12月に発生した交通死亡事故を昼間、薄暮時、夜間の3つに分け、それぞれの1時間当たりの交通死亡事故の発生件数を見ると、昼間1.5件、夜間1.8件に対し、薄暮時は5.0件と特に多いことが分かります。
 また、薄暮時には、自動車が歩行者と衝突する事故が多く発生しています。


なぜ薄暮時の事故が多いのか
 薄暮時に事故が多いのは、周囲の視界が徐々に悪くなり、自動車や自転車、歩行者などの発見がお互いに遅れたり、距離や速度が分かりにくくなるためです。  
 特に10月から12月の薄暮時は、学校や職場から帰宅する方や夕食の買い物に出かける方が多くいます。つまり、10月から12月は、薄暮時と人や車の通行が多い時間帯が重なるため、より一層事故のリスクが高まるのです。

薄暮時の事故を防ぐには?
 まず、歩行者の方は、道路を横断するとき、しっかり左右の安全確認をした上で横断してください。そして、「車がこっちに来ているけど、近づいてきたら減速してくれるだろう」と安易に考えないようにしましょう。ドライバーが歩行者に気付いているとは限らないからです。また、ドライバーに自分の存在をアピールするため、反射材を身に着けて歩きましょう。
 次にドライバーの方は、道路を横断する歩行者がいるかもしれない、と予測運転を心掛けていただくとともに、薄暮時には自分の存在をアピールするため、早めのライト点灯をお願いします。また、夜間はハイビームを活用することで歩行者をいち早く発見することができますので、ロービームとのこまめな切り替えを行い、事故防止に努めましょう。

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福井県警察本部交通企画課 

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